なぜ、ジュースを飲むと脳の性能が落ちるのか?

 

 

はじめに

 

 

「あと2~3か月で主人の傷病手当が終わってしまいます。」

 

ご主人は、うつ病と診断され休職。傷病手当金を受けとる生活は、すでに1年以上。それがあと2~3ヶ月で打ち切られてしまう。また、そこで仕事に復帰できなければ、おそらく退職することになる。さらに、このご夫婦には小学校に通うふたりの子供がいる。

 

「休職後も、症状はまったく改善していません。先生(医師)に聞いても『一生、うつ病と付き合う人もいるんだよ』と完全に他人事です。このままでは、私たちの家庭は壊れてしまいます。」

 

奥さんが、そう、真剣な顔で訴えていたちょうどそのとき

 

「ふぁ~~」

ご主人があくびをしました。

 

そしてその後も、このご夫婦のお話を伺っていたのですが、ご主人はたびたびあくびをしました。

 

「奥さん、ご主人はこんな生あくびをよくするんですか?」

 

「結婚する前から、よくあくびをするヒトだな~と思っていました。うつ病で休職する前、それより1年くらい前からさらにあくびが増えたように感じています。」

 

ピンときた私は、「じゃあ、炭酸とかジュースなどをよくとりませんか?」と聞いてみました。

 

すると、奥さんはそんなこと関係あるの?みたいな顔をしながら、

 

「ええ、欠かしたことはありません。毎日です。結婚前から好きで、子供たちも好きですよ。外食でも、必ずドリンクバーをたのみますから。」

 

と答えてくれました。

 

「それ禁止。それからこれを飲んで、3週間後にみえてください。それから、今回のお話とは関係がありませんが、子供さんたち落ち着きがないとかキレやすいとか、なにか気になることあるでしょう。ならば、この間、お子さんたちも禁止して、ご主人と同じものを飲ませたほうがいいですね。」

 

私なりにその理屈を説明したものの、ご夫婦は

 

「病院ではそんなことは言わなかった」

 

と、正直、腑に落ちない様子で帰られました。が、3週間後、ご主人はまさに別人のようでした。

 

「あくび、少なくなったでしょう。」

 

私の言葉に、奥さんは頷き、

 

「減りました 減りました。怒らなくなりましたし、気分のアップダウンがすごく少なくなりました。落ち込みも少ないし、なにより行動が伴うようになりました。息子たちも素直になってきました。あれほど言うことを聞かなかったのに、あれは性格だと思っていましたが違ったんですね」

 

残念ながら、このご主人は元の職場に復帰することは叶いませんでした。が、ご夫婦とも「なにが原因だったのかわかりましたし、これだけ元気になれば、どんな仕事でも頑張れますから。」と、とても前向きになっていました。

 

また、その後、新しい仕事につきましたが、来店されるたびに明るく元気になっていきました。さらに、奥さんからは「家事も手伝ってくれるし、子供の勉強もみてくれる。とても優しくなった。」というお話をいただけました。

 

なんとなく想像がつくと思いますが、このご家族の悩みの原因はジュースにありました。

 

それがトリガー(引き金)になり〝脳の性能〟が悪くなっていた。ご主人はそれが〝うつ〟、お子さんたちは〝わがまま〟という形であらわれていたにすぎません。

 

そして、このことから次のことが想像できると思います。

 

  • ジュースは脳の性能を下げるトリガーになる
  • 同じジュースでも、その弊害は人により(このケースではお父さんと子供)違った形であらわれる
  • うつの治療を受けたとしても、ジュースを飲んでいたら治らないことがある

 

そして、この小冊子でもっともご理解いただきたいことは・・・

「なにかの問題がおきたとき、食べたもの・飲んだものを疑ってみる」ということです。

 

小冊子「賢い脳の作り方」でもご紹介しましたが、私たちの脳は栄養により働いています。それも、私たちは自分の意志で脳を使っていると思い込んでいますが、それは大きなカン違い。

 

脳は栄養状態により、正常に働くこともあれば誤作動を続けることもあります。そして、その誤作動の結果が言動として表出されます。逆に、脳の性能が上がることで、私たちは知的・理性的に、かつ、明るく元気に生活できるようになる。と、私は確信しています。

 

ぜひ、そんな生活ができるよう、この小冊子をお役立て下さい。

 

 

第一章 ジ ュースの弊害からわかること

 

「うつの一因はジュースだった」

 

この事実について、鵜呑みにできない人がほとんどではないでしょうか。そこで、yahoo japanで紹介されていた記事を引用します。

 

「炭酸好きは要注意! 炭酸飲料が引き起こす怖い病気」

ITmedia ビジネスオンライン6月22日(月)9時55分配信

 

炭酸飲料。時々無性に飲みたくなるとき、ありませんか? お風呂上りなど、飲むとスッキリサッパリ、実においしいですよね。

 

でも、砂糖入りの炭酸飲料は、たくさん飲むと「2型糖尿病」「心臓病」などの、慢性炎症性疾患のリスクが高まることが既に知られています。

 

このたび、さらに関節リウマチのリスクも高めるという報告が、ハーバード大学医学部関連病院のチームにより、2014年9月に発表されました。

 

◆炭酸飲料とリウマチの調査

 

関節リウマチは、本来自分の体を守るために備わっている「免疫」が異常になり、関節が腫れたり痛んだり、悪くなると変形したりする病気です。

 

研究グループは、約19万人の女性を対象として、4年ごとに食事の状況を調査しました。

 

そのうちの、砂糖入りの炭酸飲料を飲んでいる状況に関するデータと、病院の診療記録で確認した、関節リウマチにかかったかどうかの情報を照らし合わせて関連があるかどうかを解析しました。

 

◆砂糖入り炭酸はリウマチリスク6割増

 

その結果、何と、砂糖入りの炭酸飲料を1日1杯以上飲む女性は、無糖炭酸飲料を飲む女性や1カ月に1杯未満しか飲まない女性に比べると、血液検査で診断がつく関節リウマチの発症リスクが約6割も高いことがわかりました。

 

さらに、55歳以降に関節リウマチを発症した人だけでみると、砂糖入り炭酸飲料とリウマチリスクは、より強く関連していました。

 

血液検査で診断がつかないタイプのリウマチもあるのですが、そちらは砂糖入り炭酸飲料との関連はありませんでした。また、低カロリーのダイエット炭酸飲料は、関節リウマチのリスクとは全く関連がありませんでした。

 

「炭酸中毒」と言われるほどに、炭酸飲料が好きな人は良く飲みますが、砂糖入りの炭酸飲料はリウマチや糖尿病、心臓病だけでなく、肥満にもつながりますし、飲みすぎには気をつけたいですね。

 

[MYCODE](本記事は自宅で遺伝子検査ができる「MYCODE(マイコード)」のサイト内で掲載している情報を転載したものです)

 

以上のような記事をもとに話を進めてみたいと思います。

 

◆ 炭酸ジュースには・・・

 

「角砂糖をいちどに5個なめてください」

 

いくら甘いものが好きな人でも、そう言われたらひいてしまうのではないでしょうか。しかし、炭酸ジュースに限りませんが、ジュースにはたっぷり糖分が使われています。

 

たとえば、炭酸ジュースの代表的存在のコーラですが、500㎖1本に65グラムもの糖分が入っています。なんと、角砂糖(1個で4グラム)16個以上です。

 

また、それぞれおおよそですが、缶コーヒー13g三ツ矢サイダー350㎖33gポカリスエット500㎖33.5gなどなど、角砂糖なら舐めることができないくらいの糖分量ですが、ジュースならば飲めてしまう。

 

つくづく、味覚はマヒするものだと怖くなります。これはカフェなどのフラペチーノやラテ、ファーストフード店のシェイクなども同じです。

 

スマホなどで検索すればわかりますので、いったいどれくらい糖分をとっているのか認識しておく必要があるでしょう。だって、コーラと三ツ矢サイダーを飲めば100gの砂糖をとったことになるのですから。

 

◆ 当然、糖尿病のリスクが高まります!

 

「おかんがうるさいだよな~」

 

以前、酒の席でそんな言葉を耳にしました。

 

このとき、私は酒の席でしたから、酒を〝熱燗(お燗)〟にするのがめんどくさい(うるさい)とカン違いし、「じゃあ、冷で飲めば」と口にして、関西の人たちに大笑いされてしまいました。関西ではおかんとは母さんのことだったんですね。(苦笑)

 

そんな笑い話がありましたが、私は糖尿病について、ほとんどの人がこれと同じレベルのカン違いをしていると感じています。まず、ほとんどの人は、糖尿病について入口の部分で大きなカン違いをしています。

 

「糖尿病とは、糖分がダブダブにあまっている病気」そう思い込んではいないでしょうか?

 

すでにこれがマチガッタ認識で、糖尿病とは、本来は細胞で使える(エネルギーに変わる)はずのブドウ糖が利用できず、血液中に余ってしまう病気です。

 

たとえるなら、部屋をあたためるためにストーブに灯油を入れようとしたら(ブドウ糖からエネルギーをつくろうとしたら)、フタが錆びていたため(ブドウ糖が細胞に入れず)、入れることができなかった(血中に残ってしまった)。という感じです。

 

それをご理解いただくために、まずは糖尿病の代表的な指標であるヘモグロビンA1c(HbA1c)について話を続けます。

 

◆ まとわりつくから使えなくなる!

 

海水浴やプールなど、泳ぐときは誰もが水着です。もし、服を着て泳いだら、服が体にまとわりついてうまく泳げません。これは、経験のある方ならよくわかると思います。そして、糖尿病はこれと同じようなことがおきた病気です。

 

糖尿病の患者さんに限らず、血管内のブドウ糖(糖分)は体内の蛋白とくっつきます。赤血球にも蛋白(ヘモグロビン:Hb)がありますから、そこにブドウ糖がくっつきます。

 

それが、グリコヘモグロビン。このグリコヘモグロビンには何種類かあり、糖尿病と関わりが深いものがHbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)です。

 

赤血球にブドウ糖がまとわりつく。服を着て泳ぐようなわけですから、動きが悪くなることは想像できると思います。そして、赤血球の場合、その上で大きな問題がおこります。

 

実は、私たちの体の隅々に張り巡らされた血管ですが、とっても狭いのです。どれくらいかというと、赤血球の直径は約8ミクロン。

 

一方で、毛細血管は平均3ミクロンと、おおよそ3分の1にすぎません。そのままでは、赤血球が毛細血管を通過することなどできません。では、どうして通り抜けているのか?

 

というと、赤血球がグニュッとつぶれてくれるから。赤血球はしなやかに変形することで毛細血管を通り、全身の細胞に酸素や栄養を送りとどけ、老廃物を回収しています。

 

その赤血球に糖分がまとわりついたなら、さらに大きくなりますし、そもそも変形することができませんから、毛細血管を通ることができなくなります。

 

そのため、酸素や栄養はとどきません。老廃物の回収もできません。糖尿病が悪化すると足が腐ることが知られていますが、それはこういったことがおきているから。

 

繰り返しますが、砂糖10gを好んで舐める人はおそらくいないでしょう。ですが、ジュースにはそれ以上の糖分が含まれています。それを毎日のように飲んでいるのなら、糖尿病予備軍になるのは自然なことなのです。

 

◆ 慢性炎症性疾患と糖分のとりすぎの関係は?

 

慢性炎症性疾患。これは言葉通り、患部に炎症が続く病気で、はっきりとした原因はわかっていません。生活習慣病をふくめ、さまざまな要因が複雑に絡みついた結果の病気とされています。

 

しかし、ジュースのとりすぎ、糖分のとりすぎによってこういった病気がおきるのは、私からすれば自然なことだと考えます。

 

たとえば、シモヤケ。シモヤケは冷えることで血流が悪くなったときにおこります。が、重要な点は、血流が悪くなったままだと〝凍傷〟になってしまうこと。

 

血流が悪化したままだと、糖尿病のように酸素や栄養がとどきませんし、老廃物の回収もできません。そのため、患部が腐り落ちることになります。

 

それでは困ると、治る力があるとき患部が発熱します。発熱により血流を回復する。つまり、冷えて血流が悪化しているから治ろうとする。

 

これがシモヤケです。このときの発熱による不快感は、熱い、火照る、かゆい、痛い、しびれるなど人によって違った形で表現されます。

 

慢性炎症性疾患も同じだと考えられないでしょうか。

 

ブドウ糖が赤血球にまとわりつき、変形できなくなりますから毛細血管をくぐり抜けることができません。これは、そういった赤血球が増えれば増えるほど、組織に十分な酸素と栄養がとどかないことを意味します。

 

ならば、その血流を回復しようと、患部が発熱することに何の不思議があるでしょうか。そしてその炎症は、原因がとり除かれるまで続くことになります。ジュースを飲み続けているのなら、それが慢性的に続くことになるのです。

 

◆ リウマチと診断されるのは?

 

リウマチとは自己免疫疾患。本来は異物を攻撃するはずの免疫が、なぜか、自分の組織を攻撃してしまう病気です。このリウマチでは、患部で慢性的な炎症をともなうことになります。

 

ならば、リウマチのリスクがジュースにより高まるのは自然ではないでしょうか。

 

ジュースにより末梢の血流が悪化する。これだけで、その回復反応のため炎症がおきる可能性があります。リウマチに限らず、血流回復のため、なんらかの炎症反応が強くでることになるでしょう。

 

そしてリウマチの場合、この血流悪化により私は次のことを想像します。

 

「血流が悪くなったなら、その組織に十分な酸素や栄養はとどいていないであろう。ならば、その組織は完全ではない」

 

リウマチとは免疫が〝誤って〟自己組織を攻撃する病気。と、されていますが、私はその逆だと考えています。酸素や栄養不足により自己組織が正しい構造ではない。

 

間に合わせの部品で作られた誤った構造ならば、本来の自己組織ではないのだから、免疫が攻撃するのは正しいことになる。そして、私は次のような経験があります。

 

リウマチの検査で陽性と診断された女性ですが、彼女の爪は驚くほど濁っていました。健康な爪には透明感がありますが、彼女の爪はそうではありません。そこで私は、必要な栄養の一部が足りないままつくられたからこそ、彼女の爪は濁っていると考えました。

 

ならば、この女性の関節部もそれは同じで、一部の栄養が足りないまま作られた組織であり、免疫からすれば異物と認識される構造の可能性があります。

 

つまり、彼女のリウマチは、免疫機能が正常な働きをしていると考えました。どうやらその推測は正しかったようで、2か月、3か月と、彼女の爪は栄養をとることでどんどんキレイになりました。

 

それと時を同じくして、彼女のリウマチの痛みはどんどん軽くなり、爪が健康でキレイになった半年後、彼女のリウマチは治っていました。

 

◆ 糖分のとりすぎは…

 

「肝臓の調子が悪い人がお酒を飲んでいる」

 

こんなとき、誰もが「お酒を飲んでいたら治らないよ!」そう声をかけるでしょう。

 

「糖尿病の人が甘いジュースを飲んでいる」

 

こんなときも、「ジュースを飲んでいたら治らない!」と、注意することになる。

 

こういったことは、誰もが知る常識です。しかし、ジュースの飲みすぎが「慢性炎症性疾患」や「リウマチ」につながるという話など、ほとんどの方がご存知なかったことと思います。

 

脳の性能も同じです。

 

ジ ュースを飲むという習慣は、脳の性能を確実に下げることつながります。そして、脳の性能が下がった結果は、うつや発達障害、後天的知的障害など、さまざまな形で表出することになる。

 

昨今、芸能人の離婚問題で話題のモラルハラスメント(暴言や無視など、言葉や態度による精神的暴力)やDV (家庭内暴力)もそのひとつ。

 

また、集中力や理解力、記憶力にも影響を与えますから、子供の学習面には大きく関わることになります。では、その本題に入っていきましょう。

 

 

第二章 車はガソリンで動くけど

 

いくらF1ドライバーでも、車が壊れていたら動かせない。

 

これは脳も同じで、いくら勉強(学習)をしたとしても、脳の性能が下がっていたのなら、効率は恐ろしく悪くなります。また、仕事もそれは同じです。さらに、言動に問題が現れることも、私からすればとても自然なこと。

 

こういったことから、私は学習や努力、精神論よりも、まずは「脳の性能を高めること」を優先する立場です。

 

ですが、もうひとつ重要なことがあります。

 

車はガソリンがなければ動きません。そしてまた、これは私たちの体や脳も同じであり、体や脳にとってのガソリンが糖分(ブドウ糖)です。

 

その意味で、糖分たっぷりのジュースは正しいはずなのですが、それがなぜ、問題になるのか考えていきたいと思います。

 

◆ ガス欠だけはイヤ!

 

高速道路を走っていたとき、ふいに車のスピードが落ちてあせったことがあります。

 

アクセルを踏んでもスピードはあがらず、ガタガタガタ、そんな感じで車が振動したと思ったら少しスピードがでて、と思ったらふたたびスピードが落ちた。経験のある方ならわかると思いますが、これはガス欠です。

 

車なら止まるだけなのでいいのですが(衝突されなければね)、体や脳がこんなことになったら困ります。そのため、私たちの体はガス欠(ブドウ糖の不足) への備えが準備されています。

 

ブドウ糖がへると血糖値が下がります。すると、「グルカゴン」など5種類のホルモンが働き、肝臓からブドウ糖の放出をうながします。

 

一方で、血糖値が上がりすぎたとき働くホルモンはインシュリンだけ。なぜ、血糖値を上げるホルモンが5つもある一方で、下げるホルモンがひとつだけなのでしょうか。

 

今でこそ、誰もが腹いっぱい食べることができますが、そんな世の中になったのはここ60年のこと。それまで一部の裕福なヒトをのぞき、腹を満たすことすら困難でした。栄養バランスを考える以前の問題です。

 

いつも空腹でガス欠状態。それが当たり前だったからこそ、進化の過程で血糖値を上げる仕組みが5種類も用意されたのでしょう。

 

逆に、食べ物が十分でなければ血糖値がさほど上がることなどありません。このことから、血糖値を下げる仕組みがインシュリンひとつで事足りたと考えられます。

 

体も脳も、ガス欠だけはできるだけ避ける仕組みが備わっているわけです。

 

◆ 「お腹が空いた」の本当の理由は?

 

「あれっ、いつもより腹が減らないな~」

 

玄米を食べたことのある人ならわかると思いますが、なぜか?玄米だとご飯の量が少なくてすみます。また、白米ならすぐにお腹が空くのに、玄米はとても腹持ちが良いことも実感していることでしょう。

 

この空腹ですが、たまに「消化が終わったからお腹が空く」とカン違いされている方がいらっしゃいますが、空腹とは「血糖値が下がった」というサインです。

 

このことから、白米は玄米より、よりはやく血糖値が下がることが想像できます。そしてその理由は消化吸収にあり、未精製の玄米と比較して、精白された白米の消化吸収がはやいこと。

 

一般人が、ふつうに白米を食べるようになったのは戦後。加工食品が当たり前になったのは、ここ30年でしょう。

 

それまで、私たちは2000年以上にわたって未精製のものを主食としてきました。そんな未精製の食材と比べ、生成された食品の消化吸収はとてもはやくなります。

 

そのため、血糖値ははやく上がります。そしてそれに対応し、インシュリンが大量に分泌されます。インシュリンが分泌されればされるほど、血糖値は下がりますから空腹になります。私など、パンを食べたら2時間くらいでお腹が空いてしまいます。

 

では、このお腹が空くまでの時間差でいったいどんなことがわかるのか?このことの理解が、脳の性能を高めるためには必須だと思いますのでご説明しましょう。

 

◆ 玄米と白米、パンを比べると

 

6枚切りのパン一切れ。この一切れに、砂糖換算で30gくらいの糖分が含まれます。そして、このパン一切れを食べると、個人差はありますが、おおよそ3時間くらいでお腹が空きます。これが、空腹。血糖値が下がったというサインです。

 

一方で、玄米を食べるとおおよそ4~5時間はお腹が空きません。ですが、白米ならばそれよりずっとはやくお腹が空きます。

 

  • 消化吸収がはやい食品ほど、血糖値がはやく下がる
  • 白米と玄米に含まれる糖分は同じ
  • なのに、白米のほうがはやく血糖値が下がる
  • 血糖値を下げる仕組みはインシュリンだけ

 

ここまでのことで、精製食品(加工食品)を食べると、よりはやくインシュリンが分泌され、血糖値がはやく下がることで空腹感がはやくおきることがわかります。

 

ですが、玄米を食べる人ならわかると思いますが、白米のときと空腹感が違います。パンや白米のときの「腹がへった~~」という、イライラした空腹感が、玄米を食べたときにはありません。

 

空腹とは血糖値が下がったというサインである一方で、イライラとは、血糖値を上げるために分泌されたアドレナリンという物質による情動です。

 

血糖値が一定値より下がるとアドレナリンが分泌されます。これが肝臓を刺激することで、そこに蓄えられていたグリコーゲンがブドウ糖にかえられて血中に放出されます。白米やパンのような精製食品を食べたとき、強い空腹感やイライラを感じる。

 

このことから、これらの食品を食べたとき、玄米のときより血糖値がより下がっていることが想像できます。

 

重要なのは、玄米と白米に含まれる糖分量が同じであること。このことから、消化吸収がはやいと、分泌されるインシュリンの量が増えることも想像できます。

 

つまり、血糖値の上がり方がはやい食品をとればとるほど、分泌されるインシュリン量も増えることになる。その結果、血糖値は必要以上に下がることになります。

 

◆ 脳のブレーカーが落ちることがある

 

冬、ホットプレートでお好み焼きをつくりながら、電気ストーブを使っていたら「バタン!」という音とともに停電した。そんな経験は誰にでもあると思います。

 

実は、ジュースを飲むと、脳のブレーカーが落ちることになります。脳がエネルギー不足をおこし、正常に働けなくなる。その理由もすでにお解りでしょう。

 

ジ ュースやアイス、ゼリー(飲料もふくめ)などは、ほとんど消化の手間がかかりません。そのため、ダイレクトに吸収されることになります。

 

すでにご紹介したように、糖分の吸収がはやいと、より大量のインシュリンが分泌されることになります。

 

たとえば、6枚切りのパン一切れには30gくらいの糖分がふくまれますが、それでも空腹を訴えるまで一般的に3時間はかかります。単純計算ですが、1時間で10gの糖分が吸収されていることになります。

 

では、ジュース、なかでも炭酸ジュースの代表格であるコーラに含まれる糖分は500㎖で65g。おそらくですが、この糖分は、ほぼダイレクトに吸収されています。

 

ならば、そのときのインシュリン分泌量はどれほどのものでしょうか?

 

想像もつきませんが、玄米と白米の空腹感の差から考えれば、ジュースによるインシュリン分泌は、とにかく猛烈な勢いかつ、量であることに疑いはありません。そのため、血糖値は必要以上に下がることになる。

 

これを〝低血糖〟と呼びます。

 

低血糖をおこすと、脳のブレーカーが落ちます。エネルギーが不足して脳が働けなくなりますから、脳が不安になります。そのため、落ち着きがなくなったり、イライラしたり、落ち込んだりなど、人によりさまざまな精神症状があらわれます。

 

もちろん、集中力や理解力、記憶力も落ちることになります。脳の性能が落ちているのですから、学習の効率は驚くほど悪くなるのは当然でしょう。

 

また、こんなとき、冒頭の男性のような〝生あくび〟が頻繁にでることがあります。さらに、人により手足のしびれやふらつきなど、低血糖の症状はさまざまな症状として表出されることになるのです。

 

◆ 低血糖の悪循環

 

ジュースやアイス、ゼリー(飲料)などをとると、ご説明したようなメカニズムにより低血糖がおこります。

 

問題なのは、このとき脳が不安になること。そしてその理由は血糖値が低いため、血糖値をはやく上げたくなることです。

 

血糖値が下がると、それを上げるためにアドレナリンが分泌されます。これが肝臓を刺激し、ブドウ糖が血中に放出されることになります。が、このシステムによる血糖値の上昇はとても穏やかなもの。

 

そのため、脳は手っとり早い方法を選択します。そう、またジュースを飲めばいいのです。ですが、そのためにまた、低血糖に陥ります。そしてまた、ジュースがほしくなり、飲めば低血糖。

 

ジュースがほしい・・・・・・・・。まさしく負の連鎖です。

 

エネルギーが不足すると、まずは右脳左脳が働けなくなります。知的・理性的な働きをする、別名〝知性脳〟が働けなくなるのですから、言動に問題がでることは自然なこと。

 

なぜなら、人は酔っぱらうと右脳左脳がマヒするから。そして酔っぱらいがどんな言動をするのか?私が説明するまでもありませんね。

 

◆ 慢性的な出力不足をまねきます!

 

マッチをすると火がつきます。が、このとき、酸素がなければ火はつきません。火をつけるのにマッチをするのは必要条件ですが、そこに酸素があってはじめて十分条件。火がつきます。

 

脳や体でエネルギーを産みだすのも同じです。脳に、ガソリンとしてブドウ糖が安定的に供給されること。これが必要条件になります。

 

しかし、これでは十分条件になりません。このとき、十分条件を満たすには酸素と、さまざまな〝栄養素〟とくにビタミンB1が必要です。

 

ブドウ糖に酸素、ビタミンB1をはじめとした栄養素があってはじめて、脳がエネルギーをつくる十分条件が満たされることになります。そして、ジュースをよくとる人は、これが大きな問題になります。

 

なぜなら、大量の糖分をとればとるほど、体内のビタミンB1が消費されるから。そのため、ブドウ糖があってもエネルギーを作りだすことができず、脳の出力はさらに悪くなります。

 

脳の性能は、ジュースをとればとるほど、どんどん落ちていくことになるのです。

 

付け加える必要もないとは思いますが、ジュースをとった上でアイスやゼリー(飲料)、お菓子などが加わることで、さらに糖分をとることになります。

 

それが、ビタミンB1の消費につながること。また、低血糖により脳のエネルギー状態が乱高下することも疑いはありません。

 

  • もともと、ほとんどの人はビタミンB1不足
  • ジュースや甘いものをとる習慣があると、低血糖により脳が不安定になる
  • 甘いものによりビタミンB1が不足するため、さらに脳がエネルギー不足になり不安定になる

 

この負の連鎖により脳の性能が下がり、言動にさまざまな問題が表出することになるのです。子供に限らず、大人でもいらっしゃるはずです。こういったものが大好きで、「ちょっとあの人は」という方が。

 

それは、こういったことにより、脳の性能が悪くなった結果だったのです。

 

 

第三章 ビタミンB1が不足すると

 

米偏に白とかいて「かす(粕)」と読みます。言霊の国である日本では、言葉に魂が宿ると考えられていますが、玄米を精白した白米がそういったものであるとわかっていたのではないでしょうか。

 

そんな日本人の食事ですが、先日放送されたNHKの「ためしてガッテン」で、私も知らなかった事実が紹介されていました。

 

それは、ほとんどの日本人はビタミンB1の摂取量が基準以下であるということです。

 

摂取量が不足しているのに、甘いものをとることでなおさらビタミンB1は消費される。これでは十分なエネルギーが産みだせませんから、低体温の人が増えているのも当然なのかもしれません。

 

家でつくった食事ではビタミンB1が足りていない。

 

これは国も承知しているようで、学校給食のご飯にはビタミンB1が添加されています。ためしてガッテンでこの模様も放送されていましたが、これでやっと、計算上は子供のビタミンB1必要量を満たすことになるようです。

 

ですが、甘いもの、ジュースやアイスを食べていたなら、ビタミンB1は不足することになります。

 

◆ たとえ健康でも、体は使えば疲れる。でも、心臓は疲れない。

 

「心臓が疲れました!」

 

健康な人で、そんなことを口にする人はいません。

 

しかし、どんなに健康な人であっても、運動や肉体労働をすれば必ず体は疲れます。この違いは、心筋と骨格筋が、違ったエネルギー生産システムを利用していることが原因です。

 

心臓は酸素を利用するシステムでエネルギーを産みだしている一方で、運動で利用される筋肉(骨格筋)は、酸素を利用しないシステムを利用している。

 

そして、この酸素を利用していないシステムでは、ブドウ糖1個からエネルギーを2個しか産みだすことができません。効率がとても悪いのです。

 

しかも、このシステムでは代謝産物として、必ず乳酸がでます。これが筋肉にたまりますから血流が悪くなります。そのため、そこにガソリンであるブドウ糖がとどきにくくなる。新たなエネルギーを産みだせなくなりますから、体はすぐに疲れることになります。

 

一方で、酸素を利用するシステムは乳酸はできません。また、1個のブドウ糖からエネルギーを36個得ることができる、とても効率の良いシステムです。

 

冠状動脈というふと~い血管でつながれた心臓ですから、酸素はいつもたっぷり届きます。また、乳酸はたまりませんから、このシステムにより疲れることなく心臓は働いてくれるのです。

 

◆ 動脈硬化がおきると・・・

 

「あんな食生活だと治るものも治らないよ!」

 

一人暮らしをしていた友人の父ですが、心筋梗塞で治療を受けた後も、コンビニやスーパーの弁当、お惣菜を食べ続けていました。

 

しかも、年配の人にしては珍しく、缶コーヒーが大好き。毎日3~4本飲んでいました。そうしたら、友人から相談を受けたわずか2か月後、このお父さんは帰らぬ人となってしまいました。

 

このとき、このお父さんは動脈硬化がおきていたことは容易に想像できます。

 

コンビニやスーパーの弁当など、錆びた油をとりすぎると血管がひどく傷つきます。そこにコレステロールが入り込み、粥腫と呼ばれるコブができますから、血管が狭くなります。

 

こういった食生活を続けることで、そういったコブがどんどん増えることになりますから、心臓に血液がとどきにくくなります。

 

つまり、酸素がとどかなくなりますから、十分なエネルギーを得ることができません。そのとき、心臓は酸素を使わないシステムを利用することになります。

 

その結果、乳酸が心臓にたまり、筋肉がうまく収縮できなくなる。

これが心筋梗塞です。

 

心筋梗塞を患うとニトロを飲みますが、これは狭くなった冠状動脈を一時的に広げてくれる薬です。が、一時しのぎでしかありませんから、生活習慣の改善が求められることは言うまでもありません。

 

◆ 大人はもちろんですが、子供たちまで・・・

 

実は、亡くなった人も、細胞レベルは生きています。さて、このときどんなことがおきるのか?

 

今までの話をもとに、少し想像しながら読み進めてください。

 

心臓が止まってしまいましたから、細胞に酸素は届きません。そのため、動脈硬化が進んだ心臓と同じように、ありとあらゆる細胞が酸素を利用しないエネルギー生産システムを使いはじめます。

 

もうお解りですね。酸素を利用しないシステムは乳酸ができます。それが溜まることになりますから、体はどんどん硬直します。これが死後硬直。別名、乳酸硬直といいます。

 

想像できると思いますが、これが私たちにおきれば〝筋肉のコリ〟になります。が、正直、そのコリがひどすぎると感じています。大人ならばそれは仕方がないのかもしれませんが、今ではひどい肩こりの小学生も珍しくありません。

 

私が子供のころ、肩こりを訴えた友達など記憶にありません。が、今ではふつうに肩こりを訴える子供たちだらけですし、大人もそのことに違和感を覚えていないように感じています。

 

それが、脳の性能に大きく関わってくるのです。

 

◆ クールダウンは重要!

 

「お母さん、ちょっとあますぎるね~」

 

わずか1キロ少々。徒歩10分程度の道のりでしたが、毎日のように中学生の息子さんを車で送っていたお母さんがいらっしゃいました。

 

そんな彼でしたが、今では10キロ以上の道のりを自転車で通学するようになりました。彼は陸上の短距離競技をしていますから、自転車での通学はとても理想的なクールダウンになるとお母さんにお話しています。

 

激しい運動をした後、ウォーキングのような軽い運動をする。これをクールダウンといいますが、その重要性は、すでに今までお話から想像できると思います。

 

短距離競技ですから、筋肉中にはそうとう乳酸がたまります。なぜならば、酸素を使わないシステムによるエネルギー生産は、状況により1000倍働くことができるからです。

 

これが、効率は悪いが大量のエネルギーを産みだす理由。

 

ですが、彼のような運動は、それだからこそ大量の乳酸ができることになります。その意味でも、彼の通学時間はおおよそ40分以上と聞いていますから、ほぼ理想的でしょう。

 

自転車で帰宅するとき、この有酸素運動により筋肉に血液が流れ込むと同時に酸素がとどくことになります。この酸素により乳酸がピルビン酸に変わり、それが酸素からエネルギーを産むシステムに放り込まれることになる。

 

クールダウンは、この流れにより筋肉中の乳酸をとり除き、筋肉のコリがほぐれることになる。そして、これによりケガのリスクが軽減することになります。しかし、現代人はそれがうまくいかない人が多いのが事実です。

 

◆ 江戸患い!

 

江戸時代の文化・文政のころ、江戸の町人にまで大流行したのが「江戸患い」です。

 

この原因が〝白米を食べる習慣〟にあり、ビタミンB1不足の結果であることはほとんどの方がご存知でしょう。そしてその症状は、足がよろよろして動けなくなることから脚気と呼ばれるようになりました。

 

では、足が動かなくなる理由は何なのか?というと、それが乳酸が筋肉中にたまりすぎたこと。そのため、筋肉がうまく収縮できなくなります。

 

が、本来はこの乳酸が酸素と出会うことでピルビン酸に変わり、酸素を使う効率の良いエネルギー生産システムに組み込まれることになります。しかし、脚気だとそれができません。

 

なぜならば、酸素を使う効率の良いエネルギー生産システムは、ビタミンB1がなければ動かないからです。そのため、脚気(ビタミンB1不足)では乳酸はたまり続けることになる。どんどん足の動きが悪くなり、やがて動けなくなります。

 

脚気のもうひとつの特徴に、心臓の働きが悪くなる心不全が知られています。すでに説明しましたが、心臓は酸素を使う効率の良いエネルギー生産システムを使うからこそ、疲れずに働き続けることができます。

 

繰り返しますが、このシステムはビタミンB1がなければ動くことができません。ならば、このシステムからエネルギーができませんから、心筋梗塞のときと同じように酸素を使わない効率の悪いシステムが稼働します。

 

そしてこれにより、心臓の筋肉にどんどん乳酸がたまることになり、やがて収縮ができなくなった心臓は心不全をおこすことになります。

 

ビタミンB1の不足による脚気という病気は、このようなことでおこります。では、それが脳でおきたのなら・・・?

 

◆ 血流が5分止まれば脳に障害が残る

 

脳は呼吸(酸素の供給)がとまると、おおよそ4~6分で危険な状態になります。

 

たとえば、首をつって5分以上だと、たいてい重い脳障害を残すそうです。このことからも、脳も、主に酸素を使ったエネルギー生産システムを利用していることが想像できることでしょう。

 

そして、このシステムはビタミンB1がなければ動きませんから、脚気の特徴であるイライラしたり、怒りっぽくなったり、集中力や記憶力が低下は自然なことでしょう。

 

ガス欠の車と同じように、エネルギーが不足すれば、脳も必ず働きが悪くなります。また、脳からの指令で動く末梢神経の働きが悪くなり、足のしびれや運動能力の低下がおこることもご理解いただけることでしょう。

 

この事実はすでに臨床においても注目されていて、たとえば、中程度のアルツハイマー型認知症の患者にビタミンB1誘導体(体内でビタミンB1に変化する物質)を1日100 ㎎与えたところ、12週間で症状の改善がみられた、という研究の報告があります。

 

ビタミンB1の不足は脳の性能を下げ、さまざまな問題のある言動を招くことになるのです。

 

◆ 富国強兵と観察の重要性

 

「兵隊に入れば1日3回、白米を食べさせてやるよ!」

 

農村で雑穀すら満足に食べることのできなかった明治時代、白米を腹いっぱい食べれるという話に、農家の次男三男などが飛びつきました。そしてその結果、軍隊で脚気が大流行しました。そしてこのとき、海軍と陸軍は好対照の対応をしています。

 

海軍軍医の高木兼寛は、留学先のイギリスで軍艦によって脚気の発生に差があること、また患者が下士官以下の兵員や囚人に多く、士官に少ないことに気づきました。

 

そこで、脚気の原因は食事にあると考え、パン(黒パン)や蕎麦を食事にとりいれました。一方で、陸軍は脚気は細菌が原因というドイツ医学の考えに固執します。

 

その結果、日清戦争において海軍の脚気患者は一人もでなかった。ところが、陸軍では四万人を超える患者がでた上、4千名を超える死者をだします。

 

日清戦争から10年後の1904年、日露戦争がはじまります。このときも陸軍は、やはり白米を食べ、陸軍は25万人もの脚気患者を出し、3万名近い兵士の命を犠牲にしました。一方で海軍の患者はごくわずかで死者はでませんでした。

 

すでにご紹介していますが、江戸時代、漢方医は「蕎麦を食べると脚気が治る」と、観察と経験で知っていました。そして、これは私も同じで、言動に問題がある人たちに十分な栄養をとってもらい、それを観察し続けてきたのです。

 

◆ 二人の将軍

 

篤姫の旦那さん。徳川第十三代将軍の家定は脚気で死んだとされています。また、十四代将軍の家茂もまた脚気による心不全で亡くなっています。

 

重要なのは、同じ病気で亡くなったこのふたりですが、非常に癇が強く、物事の是非を判断する力もない愚かだった家定に対し、家茂は聡明で人望もあったこと。同じ脚気でも、人によりその症状の現れ方が違うことがわかります。

 

たとえば、あるモラハラ(言葉や態度による精神的暴力)を繰り返していた60代の男性ですが、脳の性能を高めたことで問題解決。ご家族からも、とても優しくなったというお話をいただきました。

 

すると、そんなお父さんを目の当たりにした長女(30代)が、「私は落ち込みやすいし、うつっぽい」と来店されました。そしてそのとき、私はまったく同じアプローチをご紹介したのです。

 

「えっ、父と同じですか?私はイライラしないし、暴言なども」と、彼女はとてもイヤそう(気持ちはわかりました。笑。)でしたが、そのアプローチの結果、とても明るくなったと喜んでいただけています。

 

脳の性能が落ちたとき、、結果は人により違って現れることを忘れないでください。

 

 

終わりに

 

「病気ではなく病人を見ろ!」

 

明治海軍軍医、高木はこのような名言を残しています。

 

彼は、健康な人と脚気の人たちを観察し、病気だけでなく、彼らの睡眠時間や食生活など、ありとあらゆることを比較し、脚気の原因が食事内容にあることに気づきました。その結果、日清日露戦争における脚気患者は、海軍兵にはほとんどでなかったわけです。

 

一方で、病人ではなく病気を見ていた陸軍は、戦死者より多い脚気による病死者をだすことになりました。

 

同じように、「うつっぽい」「落ち込みやすい」「グチや人の批判がひどい」「キレやすい」「モラルハラスメント(無視、暴言、ため息、怒鳴り続けるなど精神的暴力)」「DV (家庭内暴力) 大人も子供も」「虐待」「勉強をしない(やる気がない)」「成績が上がらない」「アルコール依存」「買い物依存」「ギャンブル依存」「ゲーム依存」などなど、人格や性格が原因とされる問題の多くは脳の栄養状態がふかく関わっています。私は、彼らの食生活や生活習慣を観察してきてそう確信しています。

 

栄養を十分にとり、脳の性能を上げる。その結果、何がおきるのか?

観察してみてください。きっと、驚かれると思います。

 

※ 認知症はとくにお試しになることをお勧めします。