標準偏差からわかる見逃してはいけない事実とは?

 

 

はじめに

 

「絶対に受かったと思う。だって、他の人たちは10分もかからずに面接が終わっていたのに…俺は40分もかかったから。」

 

この小冊子を書いているのは12月。ふと、自分の大学受験について思い出しました。

 

当時、受験にまったく興味がなかった私でしたが、寮生活を送っていた友達が「推薦入試」で合格。そんな制度があることをはじめて知った私は素直に「推薦で受かれば楽だ…」と、あわてて担任に尋ねました。

 

「先生、俺も推薦で大学行きたいんだけど…」

 

「お前、頭だいじょうぶか?推薦というのは、評定平均といって全教科の5段階評価の平均が少なくとも3.5以上ないと受ける資格がないんだぞ…。毎回、テストのたびに親が呼び出されているお前の評定平均はえ~と…」

 

「いいよ。先生、調べなくても。パッと思い浮かべて3もないのわかってるし。」

 

あっけなく話は終わってしまったのですが、次の日、担任から呼び出しがあり…

 

「校長と直談判したぞ。しょうがね~。下駄履かせてやるよ…。星薬科大学というのがあるから、そこ受けてみろ!」

 

学校側の配慮で、あり得ないほどの高い下駄を履かせていただき、私は推薦入試を受けることができました。受験者総数1,300人。合格者は20人という狭き門でしたが、試験を受けて私は合格を確信していました。ところが…

 

「先生、絶対に俺受かったわ!」そう吹いていたのに結果は見事に不合格。

 

「こんな学校、本試験で受かっても絶対に行かないね!」

 

そう捨て台詞を吐いたことを思い出しました。(笑)

 

そんな星薬科大学ですが、当時は知りませんが今の偏差値は60。私はこの偏差値が「高いほうが難しい学校」という認識はあったのですが、本質的な理解がなかったので、今頃になって調べてみました。

 

というのも、この偏差値の理解があると、添付した資料「平成27年、国民健康・栄養調査」についての見え方が変わるからです。この調査は厚生労働省が毎年行っており、次のように説明しています。

 

「栄養・食生活は、生命を維持し、子どもたちが健やかに成長し、また人々が健康で幸福な生活を送るために欠くことのできない営みである。身体的な健康という点からは、栄養状態を適正に保つために必要な栄養素等を摂取することが求められ、その一方で食生活は社会的、文化的な営みであり、人々の生活の質(QOL)との関わりも深い。

 

日本人の食生活が、第二次世界大戦以降約50年間に高塩分・高炭水化物・低動物性たんぱく質という旧来の食事パターンから、動物性たんぱく質や脂質の増加等、大きな変化を遂げたことは、感染症や脳出血などの減少の一因となった。

 

しかし一方で、現在、がん、心疾患、脳卒中、糖尿病等の生活習慣病の増加が深刻な問題となってきており、これらの発症に栄養・食生活の関連がみられるものも多い。従って、栄養対策も従来の栄養欠乏から過剰栄養に焦点をあてたものへと転換を図ることが求められている。

 

また食生活を取り巻く社会環境の変化に伴い、朝食欠食率の増加、加工食品や特定食品への過度の依存、過度のダイエット志向、食卓を中心とした家族の団らんの喪失などが見受けられ、身体的、精神的な健康への影響が懸念される現状にある。

 

人々の健康で良好な食生活の実現のためには、個人の行動変容とともに、それを支援する環境づくりを含めた総合的な取り組みが求められている。」

 

残念ながら、ここに栄養と精神面のつながりについての指摘はありません。しかし、脳の働きに栄養は必要不可欠であることは誰もが承知していらっしゃることでしょう。

 

ですが、あまりにも身近すぎることが原因でしょう。栄養不足が次のような問題につながることはほとんど知られていません。

 

など

 

とくに子育て中のお母さんに、この小冊子をお役立ていただければ幸いです。

 

※この小冊子は中学生の女子をモデルケースに話を進めております。

 

◆平均点

 

 

「国民健康・栄養調査」によると、以下のように7~14歳の女子におけるビタミンB1摂取の平均値は0.84となっています。健康を維持する推奨量が12~14歳で1.3ですから、中学生の女の子は、おおよそ推奨量の65%割程度しかとれていなことがわかります。

 

しかし、偏差値と平均、中央値についての理解があると、違った景色が見えてきます。例えば、よくあることですが、家庭では子供の成績について次のような会話が交わされています。

 

「平均点は何点だったの?」

 

例えば、子供が80点をとってきたとしましょう。

 

私なら、子供が60~80点なら無条件で合格です。この点数ならそこそこ勉強した結果ですし、そもそも100点をとるような勉強をするとなると、おそらく80点のときの倍以上の努力が必要でしょう。

 

私は、そのような努力をするヒマがあるのなら、本を読んだり運動したり、部活を頑張れという立場です。

 

ですが一般に、もし平均点が85点なら、「平均以下じゃないの!」。

 

その一方で、子供の成績が70点でも、平均が60点なら「頑張ったね!」といった反応をしてはいないでしょうか。

 

そんな「平均点」についてですが、テストの結果が、次のようなものだったとしたらどうでしょう。

 

【ケース1】

 

10人の結果が、「0、5、10、70(←これが子供の点)、80、80、82、85、93、95」合計600点で、平均が60点。子供さんの成績は平均以上ですが、以下のようにほとんどの子が8割以上とれるテストでした。

 

【ケース2】

 

一方で、テストの結果が「50、52、54、60、60、60、61、61、70(←子供の成績)、72」で平均点が60点だとしたらどうでしょう?

 

平均点より10点しか上回っていませんが、成績は上から2番目。

しかも、ほとんどの子は50~61点しかとれないテストでした。

 

このように、同じ平均点で平均以上という結果でも、条件が違ってくるとまったく違った景色になることがお解りいただけたと思います。

 

◆平均値と中央値

 

添付資料には「平均値」と「標準偏差」、「中央値」とありますが、ここでは平均値と中央値についておさらいしておきましょう。

 

「平均値」は、テストでいうところの平均点。すべての数値を足して、数値の個数で割った値です。一方で中央値ですが、これは数値を小さい方から並べたときに、真ん中に来る値です。

 

実は、前述した平均点でお解りいただけたように、データーを読むとき、こういった値には得手不得手があります。データが下のようにきれいな左右対称の山の形に分布していた場合は、平均値も中央値も同じになります。

 

題になるのは、データーが非対称になるとき。



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